俺的ゲームアウォード2008 ランキング5位〜1位

5位 (DS) わがままファッション ガールズモード

わがままファッション ガールズモード

わがままファッション ガールズモード

任天堂が「純粋な女性向けのゲーム」をリリースしたら、こんなゲームができあがりました的な作品。
洋服屋を持ち、来客した女性の要望を聞きながらファッションのコーディネートをし、稼いだ資金で服を仕入れるというサイクルでゲームが進む。
ようは店舗経営シミュレーションなのだが、他のシミュレーションゲームとは比較にならない位にシンプルにまとまっており、間口の広さに繋がっている。
どうしても経営シミュレーションは細かい数字と睨めっこしながらやるというイメージがあるのに対し、このゲームでは数字よりもどう客の要望に応えるかが重要なのだ。
客との会話や客の身に付けているアイテムから好きな色・ブランドを予想しながらコーディネイトするが、これなら小さな子でもできるだろう。

そしてこのゲームのもう一つの魅力はWi-fi通信だろう。店の支店を出したり、他のユーザーの支店で買い物ができるのだ。
Wi-fiは対戦や協力プレイといった、自分と他人が接続している状態でなければ遊べなかった物が多かったが、このゲームは他のユーザーが接続しているかに関係無く遊べる事ができる。ここまで緩く、かつ他人に影響が出てくるWi-fiは無かったのではないか?

任天堂がプロデュースしたゲームらしく、チュートリアルは非常に丁寧。ファッションコンテストでコーディネイトの感性も磨ける。
またDSの割には女の子の動きが結構スムーズ(髪も揺れる!)なのが気に入っている。

意欲作ながら、完成度も高く、間口が広い。
女性はもちろん野郎ユーザーにも是非体験してもらいたいゲームだ。


4位 (PS2) プロ野球スピリッツ5 完全版

個人的に今年一番プレイしているゲーム(プロスピ5無印含む)だろう。
従来の野球ゲームのCPUはとにかく完璧すぎた。ボール球は全く振らない、または無駄に多く牽制する。
変化球はストライクからストライクで勝負しなくてはならず、走力の低い選手でさえ2球も3球も牽制をしてくる。1と0のデジタルな感じだった。

しかしプロスピ5から大きな革命があった。「ボール球を振る」「牽制球に誘われて塁から飛び出す」「ほどよく牽制する」。非常に人間くさくなった。
高めのボールでつってからボール球になるフォークで空振りを誘える。意表を突いて同じコースを狙って三振を狙える等、CPUがほどよく「バカ」になった。
ただし投球のコントロールが従来より悪くなったので、ジャストピッチをしても投手のコントロールが良くないと狙った所にいかない。
普通ならマイナスポイントになるだろうが、CPUがほどよくバカなので気にならない。もちろん闇雲に振るわけではない。
狙ったコースにきちっと投げる事が重要だった今までの投球術だったが、今作はいかに打者の裏をかくのか?が重要な点になった。非常に実際の野球に近くなった。

また牽制球でランナーをアウトにもできる。これはコナミの野球ゲームで初ではないだろうか?
CPUの牽制球も賢い。今回からプレイヤーがどの選手で盗塁させるかをCPUが記憶しているらしく、2,3球牽制したらウェストをするなど非常に賢い。
従って塁上の駆け引きが面白くなった。非常に実際の野球に近くなった。

完全版からは内野安打も出やすくなり、走力の高い選手の重要度が増した。また逆方向の長打も出やすくなった。
プロスピ初の完全版だが、もはや野球ゲームの(正確にはパワプロ系列の野球ゲームの)完全版といっても過言では無いかもしれない。
これ以上の野球ゲームの進化はあるのだろうか?あるとしたら、パワプロ系列の操作を1から壊さなければ生まれでないのかもしれないが…


3位 428 封鎖された渋谷で

428 ~封鎖された渋谷で~(特典無し) - Wii

428 ~封鎖された渋谷で~(特典無し) - Wii

私はかまいたちの夜シリーズは遊んだことはあるが、「街」は遊んだことがない。しかし「街」がどれほど愛されているのか、このゲームを遊んで分かったような気がする。

小説は文章だけで風景や登場人物の心情を、読者に想像させなくてはいけない。だから余計な絵はむしろ想像を阻害する物だと今でも思う。
しかし428は音と写真を上手くつかい、物語を盛り上げている。
文章を読むという点についてはテレビというのはどうしても不利で、本と比べると疲れやすい。
だから音と映像で余計な文章を省いてテンポ良く読ませるというのがサウンドノベルなのだが、このゲームは高いレベルで遂行されている。
シナリオも5人とも色があり、シリアスから熱血、コミカル調と分かれている。各登場人物の絡みも自然だ(BAD ENDルートだとやや強引なものもあるが)。
全員1時間進ませた後に出てくる予告も、シナリオを盛り上げるのに一役買っている。
チュートリアルもしっかり作られている。最初は2人のシナリオしか選べないが、むしろその制約は初心者には分かりやすく、
複雑に見えるザッピングシステムも、2人だけなら把握しやすい。BAD END時のヒントも、最初はあからさまだが、後半からはさわりだけになる。

おまけシナリオ2つはほんとにおまけ。一本道のシナリオだ。我孫子氏のシナリオは直球ど真ん中の泣かせる話。しかし私は見事に泣かされた。
奈須きのこ氏のシナリオは中東のお話。しかし、これは428との世界観とはあまりマッチしなかった。

とにかくサウンドノベルとしては最高峰のゲームになったのではないだろうか。



2位 (DS) リズム天国ゴールド

リズム天国ゴールド

リズム天国ゴールド

つんく♂任天堂のコラボレーションリズムゲーム第2弾。あいかわらずテンポがよく、しかも頭に残るリズムゲームが満載だ。
今回はすべてのゲームがタッチパネルで操作することになったのだが、叩くと弾くの2種類だけ(一部のゲームでRボタンを使う)。
それだけで多種多様のミニゲームが作れるのだから凄い。
タッチパネルの部分はどこをタッチしても同じ。このくらい割り切ったのは成功だろう。これで初心者がプレイ時に迷う心配がない。
前半のゲームは簡単で、後半になると単にクリアすることも難しくなるというチューニングも前作と同じ。
とくに『ピンポン2』のパーフェクトクリアには非常に苦戦した。無駄に長いので根気がいる。
お気に入りは『ウラオモテ』。音楽の良さはもちろん、途中でプレイヤーを笑わせてリズムを狂わせようとする演出も面白い。
しかしウラの取り方はリズムでは重要で、これができるようになれば他の音ゲーや、実際の楽器の演奏やカラオケにも役に立つのではないだろうか。

間口が広く、やりこみ要素もある。久々に音ゲーで売上100万本を達成したみたいだが、それも当然だろう。



1位 (DS) ゼルダの伝説 夢幻の砂時計

ゼルダの伝説 夢幻の砂時計

ゼルダの伝説 夢幻の砂時計

ほぼタッチペンのみで操作するゼル伝。しかしこれが凄く面白く、高い完成度を誇っている。
敵にタッチすれば自動的に敵の近くに寄って剣を振る。快適。
ブーメランの軌道もタッチペンで描ける。快適。
ダンジョンの謎解きも地図上にペン機能で文字が書ける。今回はコンパスと地図が無くなったが、この機能のおかげで全く気にならない。快適。
風のタクトではストレスだった船の操作も、海がほどよい範囲に収められていて、なおかつ船の軌道を描けるのでスムーズに進められる。快適。
タッチペンのみでよくここまで快適に操作できるようにしたなあと感心する。ここらへんの調整は他のDSのゲームより1歩も2歩も先を行っているといってもいい。

一番不安だったのが海の神殿。ゼル伝では珍しく時間制限があるのだ(タイムオーバーになっても、すぐさまゲームオーバーではなく、ライフが減るだけだが)。
しかしこれがほどよい緊張感になる。各ダンジョンで手に入れたアイテムによってショートカットできるのもゼル伝らしい。

ラストは過去のゼル伝を遊んだことがある人なら「おお!」と言うに違いないイベントがある。それも1位に選んだ要素になっている。
完成度は過去のゼル伝の中でもトップクラスだ。操作が今までと全く違うので敬遠している人もいるかもしれないが、DSユーザーなら是非体験してもらいたい。


このゲームをプレイすると、タッチペンで操作する「幻となった」ドラクエ9がやりたくなるんだよね…


2008年 まとめ

去年の1位「スーパーマリオギャラクシー」に勝るゲームは、正直なかったな〜という印象。
ただし、遊んだゲーム全体の質は去年よりも上がった感がある。
今年は自分が興味を持たなさそうなジャンルにも手を出したが(わがるも、WiiFitThe tower DS等)どうやらそれが多くの面白いゲームに出会えた事に繋がったのかな?と自己分析している。

来年もドラクエ9罪と罰2、アナザーコードRと購入予定がびっしり。WiiwareDSiwareはゲームだけではなくツールも増えていくだろう。
日本のゲーム業界、世界のゲーム業界にも目を向けつつ、面白そうなコンテンツを手に取ってみる。来年もこのスタンスは変えないでいこうと思う。
その前にお金貯めなきゃね。